REPORT Vol.32【事務局キャラバン】オリエンタルベーカリー/ガリバー

2024年10月23日

全国各地のDM活用企業に向けてキャラバンを実施

全日本DM大賞事務局では、各社/団体のDM制作に込めた思いや背景をインタビューするキャラバンを実施しています。今回は、第38回においてオリエンタルベーカリーのDMで銀賞を受賞した、ガリバーの杉浦様、井上様からお話を伺いました。

銀賞受賞企業にインタビュー

ガリバーは、ダイレクトメールに特化した広告印刷会社で、4年連続でDM大賞に入賞。第38回では、企業として初めてDM施策に取り組んだオリエンタルベーカリーのDM制作をサポートし、見事銀賞に輝きました。今回の取材では、受賞作品の制作上のポイントやエントリー時に心掛けたことについて詳細をお伺いしました。

オリエンタルベーカリーの皆様
※写真は受賞当時のものです

ガリバー
(右)杉浦 由里子さま(左)井上 大輔さま

DM施策に取り組んだ背景と今後の展望について

銀賞を受賞した「目標比330%! 課題を“パンっ”と解決したパンDM」を発送するまで、オリエンタルベーカリーではWEB広告を中心にプロモーションを行っていたと伺いました。あえてアナログなメディアを採用したのにはどのような目的がありましたか?

杉浦様:オリエンタルベーカリーが過去にWEB広告で成約したお客様のうち、85%が関西圏で、業界も外食業態に留まっている状況でした。そのため、他のエリア・業態に販路を拡大するためにはWEB広告では限界があると感じていたそうです。また、病院や介護施設は、業界の特徴としてWEBでのアプローチが難しいということもあり、情報に目を向けてもらえるようにDMに初挑戦することになりました。

関東圏の販路拡大のため5,000通を発送したとのことですが、発送先はどのような内訳でしたか?

杉浦様:病院、介護施設、ホテル、レストランの4業界をターゲットにしたのですが、最も優先順位を高くしていたのは飲食店で、全体の4割ほどを発送しました。なぜかと言うと、飲食店の方が、オーナーや店長などの決裁者が最初にDMを受け取る可能性が高いためです。実際にオリエンタルベーカリーのパンを採用するかの最終判断をするまでのフローが短くなるため、効果につながりやすくなったのではと思います。

目標比330%を達成するなど大きな実施効果が表れていますが、オリエンタルベーカリーでは今後もDMの活用は検討されているのでしょうか。

杉浦様:パンDMは継続的に発送しておりまして、現在は2024年10月末に投函予定の第5弾を制作しているところです。第1弾の型抜きDMで良い効果が表れたので形状には手を加えず、キャッチコピーやサンプル送付するパンのセットを変更するなど、内容を適宜更新しています。

制作においてこだわったポイントについて

パンの型抜きや無料サンプルのオファーなど、忙しい中でもDMに注目してもらえるような仕掛けが散りばめられていますが、貴社が制作において特にこだわったポイントはどこですか?

杉浦様:型抜きによって、パンの会社からDMが届いたと一目で分かるようにしました。また、発送先の業態の方は日中業務で忙しく、デスクでじっくりDMを読むことが難しいのではと考えたので、文字量をできる限り少なくし、メッセージをシンプルにすることを心掛けました。さらに、業態によって抱えている課題は異なるので、紙面のパターンを分けて各業態に刺さるコピーや内容を掲載したこともポイントです。

目標比330%! 課題を“パンっ”と解決したパンDM
作品の詳細はこちら

DM大賞においては、そういった制作上のポイントをいかにエントリーシートで表現できるかが評価のカギを握っています。貴社は4年連続で入賞していますが、エントリーシートの作成時に気をつけたことは何ですか?

井上様:オリエンタルベーカリーのDMに限ったことではないですが、伝えたいことがエモーショナルに伝わるような書き方を心掛けています。たとえば、レスポンスが3%だった時に、ただ「3%」と書くと数字の大小でしか実施効果が判断できなくなってしまうので、目標値、平均値、前回数値など、別の値と比較して効果の大きさをアピールするようにしています。その他にも、「パンっ」のようなオノマトペを使うことで、DMのタイトルをキャッチ-にして目を引くような工夫を施しています。

最後に、パンDMの企画・発送を通じて再認識した「DMならではの良さ」を教えてください。

杉浦様:今回の施策では、病院や幼稚園のような業務中になかなかインターネットを利用できないお客様がターゲットだったので、そのような方に対しても直接情報を届けられた点はDM施策ならではの良さだったと感じています。また、業界的にFAX経由の申込みが多い傾向にあったので、お客様の情報が予め印字されたFAX用の紙面をお届けしたことで、日中業務で多忙な方に対してもサンプル申し込みを促進することができました。ターゲットに寄り添う形で直接情報を届けられるのはWEB広告との明確な違いだと思います。

受け取り手に合わせて形状や掲載内容が洗練されたオリエンタルベーカリーのDM。審査において制作上のポイントをしっかりと伝えられるような工夫についても伺うことができました。
ガリバーの皆様、この度はありがとうございました。ぜひ第39回全日本DM大賞へのご応募もお待ちしております!

今後のキャラバンについて

今後も、DM施策に取り組む日本各地の企業を対象に、直近のDM活用事例やその反響といった内容についてインタビューを実施してまいりますのでご期待ください。

第39回 全日本DM大賞について

第39回 全日本DM大賞は、2024年10月31日(当日消印有効)まで作品募集中です。
詳細は、応募概要をご確認ください。

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