REPORT Vol.28【事務局キャラバン】 ヤマテツRising

2023年10月27日

全国各地のDM活用企業に向けてキャラバンを実施

DM大賞事務局では、各社/団体のDM制作に込めた思いや背景をインタビューするキャラバンを実施しています。今回は、第37回で銀賞に入賞したヤマテツRising(広告主)、コトブキ印刷(制作者)の皆さんからお話を伺いました。

インタビュー

ヤマテツRising
山本 敦子さま

コトブキ印刷
宗藤 正典さま

Q1. 銀賞に輝いた「ペーパーブーケ消臭DM」について教えてください。

このDMを制作したのは創業から2年半のタイミングだったと伺いました。ヤマテツRisingさんでは、それ以前からDMを活用されていましたか?

山本さま:既存のお客様に対して、独立・開業した際のご報告でDMを発送したことがあります。その時に出会ったのがコトブキ印刷さんです。開業から1年は既存のお客様からの注文に追われていましたが、新規顧客の開拓を視野に入れ始めたタイミングで第2弾を発送しようと思い、改めてコトブキ印刷さんにお願いしました。

DMに関してはコトブキ印刷さんと二人三脚で制作されているんですね。課題解決に向けて様々な仕掛けを考えられたと思いますが、制作上こだわったところは何ですか?

宗藤さま:中長期的なアクションまで繋げたいという思いがあったので、単なる販促ツールに見えないよう、手元に残せるペーパーブーケやサービス説明の冊子を挨拶状とともに封入するなど、丁寧なコミュニケーションを心掛けました。また、コロナ禍の発送だったので、明るく頑張っていこうというメッセージも大切にしました。山本さんたちは、開業前から地場で長らく業務を営まれているので、会社や人柄の良さがしっかりと伝えられ、何かあった時に頼ってもらえる、安心感を抱いてもらえるようにDMを組み立てました。

審査会でも、コミュニケーションの丁寧さは注目されていたポイントでした。今回は広島県の神石高原町にお住まいの方宛てに発送されたとのことですが、そこにはどのような方が多くいらっしゃいますか?

山本さま:神石高原町は人口8,000人ほどで、非常に過疎化が進んでいる地域です。そのため、主には高齢者に向けての発送となりました。そのため、一般的な形状ではなく、びっくりするような大きさ・色・形のDMをお届けできれば、「何が届いたのかな」と印象に残り、開封に繋がるのではないかというのも制作時の狙いでした。「もらって嬉しいDM」を目指していたので、コトブキ印刷さんとの打ち合わせ中も楽しみながら企画しました。

受け取り手の立場になって考えることは大切ですよね。実際にDMを発送した方からはどういった反響がありましたか?

山本さま:ペーパーブーケが非常に好評で、玄関先や台所に飾っていると声をかけていただきました。また、消臭効果もうたっているので、会社のデスクに入れて保管している方もいらっしゃるそうです。お会いしていない時もヤマテツRisingのことを思い出してもらえるよう、とにかく長期的に手元に残してほしいという思いがあったので、それがうまく果たせたと思います。

「コロナ禍で周りに彩りを!ペーパーブーケ消臭DM」
作品の詳細はこちら

Q2. DMというメディアへの思いについてお聞かせください。

「ペーパーブーケ消臭DM」の企画・発送を通じて感じたDMの魅力は何ですか?

山本さま:現物として手元に届くことで、お客様の背中を押すきっかけに繋がることです。今回のDMにはクーポンを同封したんですが、実際に利用される方が多くいらっしゃいました。現物として届くと、すぐゴミ箱には持って行けず、修理のタイミングを検討する時間がどこかで発生すると思います。直したいけどいつにしようかなと迷っていた方に対して効果的に機能したことで、目標を大幅に超える成果に繋がりました。

宗藤さまには、エントリーシートで「本当に思いを届けられるのは『手書きのお手紙』ではないか」とご記入いただきました。そう考えるようになったきっかけは何ですか?

宗藤さま:近頃、メールは受け取るけれども手紙って受け取る機会がないですよね。お手紙は、特定の人に対して本当に伝えたいメッセージがあるからこそ送るものだと思っているので、DMを発する際も同様に、企業からの熱意を伝えるお手紙だと思って制作しています。今回も、挨拶状を丁寧に書いたり、受け取り手の背中を押せるようなメッセージを考えたりすることで、山本さんのハートフルな人柄をどう伝えるか試行錯誤しました。

山本さま:よりお手紙に近づけるため、スタンプではなく切手を貼って発送したこともクリエイティブのこだわりです。

Q3. 全日本DM大賞への応募について教えてください。

第37回で初めてのご応募ということで、応募に至った経緯を教えてください。

宗藤さま:私がDMエキスパートの資格を取った直後に山本さんからご相談いただいたので、資格取得にあたって学んだことや今までの経験を様々な形でご提案したところ、山本さんがノリノリで受け入れてくださりました。受け取り手のことを考えて2社でここまでディスカッションできることはなかなかなく、パーソナル、エモーショナルな部分もDMで表現することができたので、せっかくなのでエントリーしようという話になりました。

エントリーシートの書き方で気をつけたことは何ですか?

宗藤さま:審査の軸になっている「戦略性」「実施効果」「クリエイティブ」はDMを組み立てる段階から重視している要素なので、その情報を整理しながら端的に伝えることを意識しました。山本さんにも情報提供でご協力いただきながら2社で作成を進めました。

今後、ヤマテツRisingさんとしてどのような目的やシーンでDMを活用していきたいですか?

山本さま:地域性もあって、デジタルにお客様を引っ張ってくるのはハードルが高いので、DMをはじめとする紙媒体を使った広告宣伝を続けようと思っています。もらってちょっと嬉しくなるような仕掛けが最大のポイントだと思うので、そこを目指してひたすら突き進んでいく所存です。

「もらって嬉しいDM」を目指して二人三脚でDMを制作するヤマテツRisingとコトブキ印刷。お客様とのつながりを長く強固なものにすべく大切にしている、DMへの思いやクリエイティブのこだわりについてお話しいただきました。さっそく次のアイデアも考えているそうで、次回作品への期待も高まりますね。
ヤマテツRising、コトブキ印刷の皆さん、この度はありがとうございました。ぜひ第38回全日本DM大賞へのご応募をお待ちしております!

今後のキャラバンについて

今後も、DM施策に取り組む日本各地の企業を対象に、直近のDM活用事例やその反響といった内容についてインタビューを実施してまいりますのでご期待ください。

第38回 全日本DM大賞について

第38回 全日本DM大賞は、2023年10月31日(当日消印有効)まで作品募集中です。
詳細は、応募概要をご確認ください。

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